H26_12 『 一山一家 』
福島県いわき市にある常磐興産という温泉テーマパーク、”スパリゾート ハワイアンズ”を経営している会社は、昔、常磐炭鉱を経営していた会社だったそうです。この会社の経営理念の一つに「一山一家」という考えがあります。
炭鉱のひと山毎の地域全体が、家族のようにつながりを守っているというたとえなのだそうです。
この会社の前身は常磐ハワイアンセンターと言い、”フラガール”という題名で映画化もされた会社です。この映画の全編に流れていたテーマも炭鉱で学んだ「一山一家」の精神でした。即ち、それは家族のように人とひとをつなぐ人間性を大切にするという意味なのです。
今ある私たちの社会は無縁社会と言われてから久しくなります。
その間私たちは「保育所から始める地域コミュニティ創り」という運動を始めました。
私たち人類の歴史の中では常に、失われたものに対して再成、創造の歴史を繰り返してきたのです。
失われてから久しい「社会教育力」もこの時代にあってどのように再成・創造できるかを考えないと負の遺産だけを残すことになってしまうと思うのです。
だから、私は幅広く・深く「社会教育力」を解析しながらこの時代にあった地域コミュニティ創りをしなければならないと思ったのです。
「昔に在った社会教育力」
- 家庭の教育力
- ご近所の教育力
- 子ども社会の教育力
- 学校の教育力
- 地域社会の教育力
しかし「昔に在った社会教育力」の中で、家庭・ご近所・子ども社会の教育力が
失われてしまったと嘆いている時ではないと思っています。
そこで、私たちは「保育所から始める地域コミュニティ創り」運動を始めたのです。
0歳児から保育を始めている私たちは、保育所を核とした活動を始め推進していかなければならなくなったのです。
保育所は家庭でもあります。
学童保育を含めると縦型の子ども社会でもあります。
保護者や子育て仲間、保育者仲間、子どもを含めた地域コミュニティでもあります。
そして保育所は養護と教育を兼ね備えた幼児教育の場でもあります。
即ち、失われた
- 家庭の教育力
- ご近所の教育力
- 子ども社会の教育力
を新たに創造し、その中で得られたものを身につけさせて学校教育に連続性を持たせることが今の私たちの役割なのです。
この意味からも改めて私たちの使命感を再確認しながらこの仕事を続けていく意味を考えなければいけないと強く思っています。
皆さま方のご賛同・ご協力、宜しくお願い致します。
平成26年12月吉日
社会福祉法人 童心会
理事長 中山 勲