H28_02『人間教育の目ざすもの・0才児からの教育』
私たちは今、社会福祉法人 童心会の保育の命題「人間教育の目ざすもの・0才児からの教育」を掲げています。
昔から、宗教も哲学も倫理も教育も、目ざす所は一つです。
だから、「人間として如何に生きるべきか?」を大命題として見つめていくべきであると確信してきました。
そして「童心会の保育」を考えてみた時、母性機能のアタッチメント(愛着行動)を理解し、保育に欠ける子どもたちには「養護と教育」と捉えてもよかったと思っているのですが、認定子ども園で言われている、「保育を必要とする子ども」 たちには「養育と教育」にかわるべきであると思っています。
だから、育ての親・養育者として、母性的養育を「愛着システムの形成」として捉え、保育を科学する必要性を感じ、社会福祉法人 童心会 の保育を、次のように見つめ直してみました。
1. 人間としての 生きる基盤 (アタッチメント)
愛された育ち (愛着システムの形成)
私たちは 育ての親・養育者として、だきしめ言葉・ふれあいと見守りを通して、安心と信頼の脳内ホルモン、オキシトシンの働きを活発にさせることです。
2. 人間としての 生きる姿勢
興 味 ・おや、なんだろう! (愛でる・観せる)
関 心 ・やってみたいなァー?(見る・聞く・嗅ぐ)
好奇心 ・できるかなァー? (触る・感じる・舐める)
意 欲 ・よし、やるぞう! (やってみる)
意 志 ・最後までつづけるぞ! (つづける)
3. 人間としての 生きる態度
・がんばること (体の力)
・つづけること (学ぶ力)
・がまんすること (心の力)
4. 人間としての 生きる心得
ありがとうおかげさまで!
(衆生に感謝、助けあって生きる)
いのちをありがとう
いきるをありがとう
すべてにありがとう
改めて「人間としての 生きる」 を考えてみた時、柏市立土小学校の「学校だより」 の中にありました。
1992年度の大学ラグビー選手権大会の決勝戦で、名門早稲田大学と法政大学が25年ぶりに日本一を争い、逆転に逆転を重ねながら 法政が優勝した時の武村監督のインタビューで「どのようにしてチームを強くしたのですか?」とたずねられた時の答えが次のようなものでした。
「まずは、合宿所のスリッパをきちんと並ばせることから始めました。」
「次に行ったことは挨拶をしっかりすること。」 ということでした。
私たちが常に心にかけ、考え思う行いは、無財の七施のうち特に、えがお(和顔施)、あいさつ(言辞施)、思いやり(心慮施)の三施です。
毎月毎月の笑顔名人、挨拶名人の表彰は、たくさんの "生き方上手" な人間を創ってきました。
さて次は、智慧(現実の人生を生き抜く力)を持った人間を育て、「人間として如何に生きるべきか」を学ぶための原体験を創っていくつもりです。
どうぞ「私たちの人間の教育」をご理解して頂き、ご協力を頂ければ幸いです。
平成 28 年 2月吉日
社会福祉法人 童心会
理事長 中山 勲