思いやりと生きる力

わたしを ぎゅっとして わたしを 見つめて わたしを 聞いて わたしを 呼んで

H28_12【『人間教育』 ~人間力を高めるとは~】

人間として生きる姿勢を(社福)童心会では、

・興味 ・関心 ・好奇心 ・意欲 ・意志 を育み、身につけることであると考えています。

そして今、私たちは "生かされ 生きている" のです。

 

改めて人間教育を考えてみた時、もっとも大切な事は、常に総合的な人間力を高めることであると思っています。

それは、五感を通して感受性を高めていくことであります。

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即ち、感受性とは感性とも言 われ、「外界から刺激を直感的に印象として感じ取る能力」(引用:明鏡国語辞典)でもあります。 

また、感覚とは

① 目・耳・鼻・舌・皮膚など、身体のある部分がさまざまな刺激を感じ取る働き、また、それによって感じ取られる内容。

② 物事をとらえる"心の働き"でもあります。 (①、② 引用:明鏡国語辞典)  

私たちは"人間としての生きる姿勢"を問われた時、生を授けられてから"生きる" を学び始めて、日常の生活体験・経験を通して自ら知る・学ぶから獲得した "知" を "智" に成長させ、それを土台にしながら生き方を高めてきたのです。

体験知 (体験を通して知る)

経験知 (経験を通して知る)

伝承知 (昔から伝えられている教えを知る)

学習知 (手本が示され、模倣やものまねを繰り返しながら学んでいくこと)

身体知 (学習知が実践的に機能するようになって、身体が覚えたこと、身に付いたということ)

暗黙知 (学習知が身体知化するための認知行為と、実践的な身体的行為が統合されること)

読書知 (本や絵本などの疑似体験を通して、生活範囲や知的空間を高めていくこと)

生活知 (生活を通して行をなし、それが悟りへの道であることを知ること)

実践知 (基底に働く身体的認知を知り、身体全体で、つまりは五感すべてを挙げて体得すること)

獲得知 (目に見えない大きな力で、人間の機能が進化していく摂理に感謝すること)

昔は、3才までは自分で子どもを家で見るという教え、「3才児神話」という「子育ての大誤解」がありました。

そこには、"祖父母や近所の人も一緒に育てていく"という環境がありましたが、今は、昔とは違う環境の中で住んでいます。

だから、産みの親だけでなく、社会的養護・保育所や里親などの、養育者たちの協力が必要とされているのです。

色々な体験、経験をすることで表現も豊かになり、保育士も現場で何気なく子どもが発している言葉をひろうだけでも、表現が広がっていくのです。

A先生の日報では、表現が詩人のようでありました。

このように子ども達との語り合いは、天性の詩人であると、知らされることが多いのに気付かされます。

保育所での子ども達は、保育者仲間達と、村人である保護者達 "育ての親" と共に育ち合います。

また、いみじくも(社福) 童心会の「人間としての生きる基盤」は「愛された育ち」であり、それらは日常生活の中での「抱きしめ言葉」の中で育まれ、脳内物質オキシトシンを双方から分泌させながら育ち合っているという、認知神経科学からの報告もあり、エビデンスにもなっているの です。  

改めて子ども達は群れの中で育ち、そこには大人達の慈愛に満ちた見守りがあり、主体的な活動が生まれる "知" を土台とした、生きる力となる「智慧」が授けられるのでしょ う。

そしてまた、読書知などから得られる本や絵本などの疑似体験を通して、知的空間を高めていくことも、私たちの役割なのでしょう。

最後に目に見えない大きな人が私たちに授けてくれた、ミラーニューロンを活性化させながら生きることが、スマートラーニング(賢い学習法)、スマートエイジング(賢い加齢の仕方)につながっていることをお知らせしながら、改めて人間教育は0才児から始まっていることをお知らせしておきます。

 

平成 28 年 12月 吉日

社会福祉法人 童心会

理事長  中山 勲