思いやりと生きる力

わたしを ぎゅっとして わたしを 見つめて わたしを 聞いて わたしを 呼んで

H30_03 【出発の歌】~たびだちのうた~

人とひと とのぬくもりで

子どもが育つ 親が育つ 地域が育つ町

(社福)童心会

という合言葉があります。

 

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今 私たちの周囲から失われた地域社会が、どのような役割を果たしていたのかを知る。

私たちが、今ここ(保育園)で何をなすべきなのかを考え、子どもたちが身につけた宝物を、この「出発の歌」と共に振り返ってみたいと思いました。

 

18世紀のフランスで活躍した思想家 ジャン=ジャック・ルソーの「エミール」は、自由な社会を担いうる人間を育てるための「教育論・人間論」を展開しています。

「自分のために生き、みんなのために生きる」というテーマでした。

250年も前にルソーが提示したこの課題は(社福)童心会の教えそのものでした。

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ジャン=ジャック・ルソー

ひとりで、みんなと、人のために

ひとりで できる  ひとりで できた  ひとりで 生きる

みんなと できる  みんなと できた  みんなと 生きる

人のために できる  人のために できた  人のために 生きる

助け合って できる  助け合って できた  助け合って 生きる

 

改めて私は 保育所が今までどのような機能と役割を持つべきなのか、を考えてきました。

そして ひとりで、みんなと、人のために、助け合って生きるために、失われた地域社会に替わるものは何なのかを問い続けなければならないと思いました。

 

保育所から始める地域コミュニティ宣言

今 ここ(保育園)は 町の小さなコミュニティ

うるおいのある ところで

心とこころが ふれあうところ

また  心の昂ぶりが 育まれるところ

 

そして  共にくらす仲間たちが

助け育ちあう ところ

 

だから  ここは 私たちの家

ここに くらす 仲間たちは

私たちの 家族のひとり

 

正に これが 「子どもたち一人ひとりを 大人たちみんなで」 という、私たちの新しいヒューマン・ネットワークのテーマになりました。

私たちは毎年毎年  春夏秋冬のまつり、お誕生会、運動会、X'mas発表会などを通して「生みの親と一緒に 地域親を育てながら、より良い育ての親になろう!」という思いをこめて、「保育所という新しい村づくり」 に取り組んできました。

なぜならそこに 村人たちから与えられる、「人間としての生きる基盤」 「愛された育ちの保障(だきしめ言葉)」 があり、お友だち先生、お兄ちゃん・お姉ちゃん先生、そしてまたお家に帰れば 小さなお父さん、小さなお母さん にもなって、村人としての役割を子ども時代から学ぶことができると思ったからです。

即ち 愛された子どもたちは、母親や養育者(仲間・兄弟姉妹を含む)たちとの承認や  応答関係から生じる大切な宝物を身につけてきました。

それは自分に対する愛と 他人を愛することができる心でした。

そしてそこには「利他の心」も生まれてくるというのです。

改めて また 子どもたちの育つ を見つめてみると、これが(社福)童心会の目ざしてきた保育であり、「思いやり と 生きる力」 という保育目標にもなっているのです。

先日 (社福)童心会の新しい仲間 50余名が集まって  「新採用保育者仲間の応援会」が柏市内で行われました。 

冊子の表紙には次のように書かれていました。

 

ウェルビーイング (幸福な生活)

子どもたちの 笑顔の中にいる 私たち

保育所は今 “生きている喜び と 共に学びあう心”を育むところ」

目指そう

「笑顔名人・挨拶名人」                  

                        

平成 30年 3月 吉日

社会福祉法人 童心会

理事長  中山 勲