思いやりと生きる力

わたしを ぎゅっとして わたしを 見つめて わたしを 聞いて わたしを 呼んで

(社福)童心会の X'mas 生活発表会始まる

 令和2年(2020年度のX'mas生活発表会が12月1日(火)に柏しんとみ保育園のばら組さんから始まりました。
 このようなコロナ禍の中で、各園の先生方がそれぞれに工夫を凝らしながら、例年に比べて”ささやかな発表会”ではありますが、先生たちの「この1年間の子どもたちの育ちをパパ、ママ、そして私たちと共有しながら喜びあおう!」という考えの下に今年は始まりました。


 そして私のスピーチは次のようになりました。


 「今の新しい科学のエビデンスは、人間教育は胎生期から始まっており、28週期には視覚・聴覚・体制感覚が身についていて、生まれおちた時には 神さまから授けられた社会的微笑、見つめあい、仕草、声かけなどを介してママや他の養育者とのコミュニケーションを始めます」とお話しをしました。


 そしてさらに呼吸を身につけてこの世に五感と共に生命を授けられてからは「学び続けながら、ひとりで生きろ!みんなと生きろ!人のために生きろ!助けあって生きろ!」と神さまに言われ続けているのだそうです。


 1996年にユネスコから発表された”人の学びの姿勢 ドロールレポート ”には次のように書かれてありました。

~ドロールレポート~

Learning to know(知ることを学ぶ)
Learning to do(為すことを学ぶ)
Learning to together(共に生きる を学ぶ)
Learning to be(ヒトとして生きる を学ぶ)

 

 私たち(社福)童心会の大黒柱となる教えの中に

「ヒトとして歩むべき道理」

が基礎となっています。
 

 だから私たちの訓えは常に「人間としてどう生きるか」を問い続けているのです。


 しかし私たちは今日まで保育園の歩むべき道を間違ってきたように思いました。
確かに日本の保育指針の中には、保育とは「養護と教育」であり、養護とは「子どもの生命の保持と情緒の安定、そして教育である」と唱っています。

 また外国の北欧・中欧でも「保育とは養育と教育とケアである」とさらに声高く唱っています。
 だから日本の保育という言葉が一番適切であると、次のような言葉におきかえています。


保育 = Child day care ・ Day care


 要するに子どもたちを、一日養護するところだと言っているのです。
 私は柏しんとみ保育園の、もも組さんのX'mas 生活発表会で次のような爆弾発言をしました。


 「保育所は今、子どもたちを保育士や保育者仲間たちが親からお預かりして一日養護する所、お世話する所ではない。保育所は今、Social allomothering (社会的共同養育)する所なのだから、ここに住む村人はみんなで、子どもたちみんなを育み育てる社会にしなければならないのではないか」と言ったのです。


 (社福)童心会の保育園が、町であり、村であり、家であり、家族であり続けるならば生活者全員が責任を持って、人間教育(生涯学習・生涯教育) に取り組むべき社会の実現に力を入れるべきなのでしょう。


 改めて私は令和2年( 2020 年)の最後の師走の月に私たち(社福)童心会の訓え「人間としてどう生きるか」という問いかけの中で村人(育ての親)の皆さまに私たちと同じような心得を是非育ててほしいと願い、祈りをこめて今これを書いています。

〔ヒトとして歩むべき道理 〕


1.笑顔 (とびっきりの えがお
2.挨拶 (心にとどく ごあいさつ)
3.思いやり (ふれあいとよりそう心
4.感謝 (心からの ありがとう)
5.傾聴 (話しに耳を傾けあう
6.受容 (心を受けとめあう
7.共感 (ヒトと人とが 共感しあう)
8.共生 (助けあって 共に生きる) 

 

     令和2年12 月 吉日
     社会福祉法人 童心会
     理事長 中山 勲