思いやりと生きる力

わたしを ぎゅっとして わたしを 見つめて わたしを 聞いて わたしを 呼んで

H27_04『お祝いの言葉』

平成27年度 この年の初めにご進級・ご入園のお祝いの言葉を申し上げます。

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イタリアにあるレッジョ・エミリア市は

ボローニャ空港から車で一時間、四世紀から栄えたエミリア街道沿いにある人口14万人の小都市であります。

この都市の乳幼児教育が世界的に有名になりました。

それは、ローリツ・マラグッチー氏の努力とレジスタンス運動から勝ち取った市民たちの市民たちによる熱意ある学校の創立と運営が今のレッジョ・エミリアの乳幼児教育を世に知らしめたのだそうです。

 

私はレッジョ・エミリア市民の皆さまが、今も月に1回、夜9時から12時頃まで学校の運営について話し合いを続け経営に参加していることを知って、この理想的な姿をうらやましく思っている者の一人です。

 

私はお祝いの言葉にかえて皆さまに社会福祉法人 童心会の考え方と同じレッジョ・エミリアの詩をお伝えしたいと思いました。

 

 

子どもたちの 100の言葉

 

子どもには 100通りある

子どもには 100の言葉

子どもには 100の手

子どもには 100の考え

子どもには 100の考え方

子どもには 100の遊び方 や 話し方

 

100 いつでも 100の 聞き方

驚き方、愛し方

歌ったり、理解するのに 100の喜び

発見するのに 100の世界

発明するのに 100の世界

夢見るのに  100の世界がある

子どもには  100の言葉がある

( それから もっと もっと もっと )

 

けど、99はうばわれる

学校や文化が 頭と体をバラバラにする

 

そして 100のうち 99をうばってしまう。

そして 子どもに言う

つまり 100なんか ないと言う

子どもは 言う

でも 100はある。

 

ローリツ・マラグッチー

 

人間には、人と社会を未来へと運ぶ時間と一年ごとに循環する時間があるといいます。

 

私たち大人は、私たちに生命を与えてくれた目に見えない大きな力の中で授けられた五感を通して生れた感性を大切に育みながら、子どもたちと人とこの社会を未来へと運ぶ、責任と役割を持たされていることを忘れてはならないと思っています。

 

私たちはこれからも生みの親と一緒により良い育ちの親となり子どもたち一人ひとりをつつんで育てていきます。

どうか今年も保護者の皆さまのご協力よろしくお願い申し上げます。

 

 

平成 27 年 4 月吉日

社会福祉法人 童心会

理事長 中山 勲