H29_03【子どもに贈った魔法の言葉と宝物】
柏さかさい保育園では、H29年2月25日(土)にさくら組さんの 「お父さん、お母さん、ありがとうの会」 が行われました。
ファミリー毎のテーブルが配置され、子どもたちが作ったおにぎりやサンドイッチ、ハンバーグとサラダなど、おいしい料理がテーブルせましと盛り付けられていました。
またファミリーの 「思い出のエピソード」 コーナーでは、子どもを授かった時の喜び、うれしさを思い出し、自分の子育てを振り返り涙しながら、子どもを抱きしめていた姿が印象的でした。
また他のファミリーのエピソードを知り、子育ての大変さは自分たちだけではなかったことを自覚し、改めて 「がんばろう!」 という気持ちになった、とお話していた方がたくさんいました。
そして、小さい頃から見ている他の子の家族の様子を知ることで、涙を分けあい、家族同士の絆が深くなっているようでした。
この日、私は子どもたちに6年間かけて贈り続けた魔法の言葉と、今日まで蓄え続けた宝物(財産) のお話をさせていただきました。
魔法の言葉は 「良い思い出」 と伝えました。
幼い頃からの思い出は、人生の節目を迎えた時、改めて励みになる機会であったことが私自身にもたくさんあったからです。
また宝物は 「成功体験・失敗体験」 であるとも言いました。
子どもたちは(社福)童心会の教え、スマートラーニングを学んでいます。
即ち年齢に応じた各種運動機能の獲得に準じて 課題学習に取りくんでいるのです。
ばら組(0才児)では一人で歩行、もも組(1才児)ではトイレでのおしっこの習慣化、園庭での山登り、すみれ組では1日パンツで過ごす、園庭の山からジャンプできること、などです。
また3才以上児ではボールつき、なわとび、ポッピング、補助なし自転車、一輪車にのることなど、仲間たちと競い合いながら成功体験、失敗体験を繰り返しながら 宝物を身につけてきました。
私はこの二つの言葉を贈りながら、わたしもこの「やさしい保育園」で育てられたら、どのような人間に育っただろうか と考えてみたら、子どもたちを羨ましく思えてしまいました。
やさしい先生、たくましい仲間、かわいい子どもたち!
わたしを ぎゅっとして
わたしを 聞いて
わたしを 見つめて
わたしを 呼んで
私は、この思いをつつんだ先生方の「だきしめ言葉」を、いつまでも忘れることができません。
このように子ども ・ 保護者 ・ 地域の子育て仲間 ・ 保育者仲間が手を携えることが「子どもの育ち」への支援と言われています。
平成30年4月にまた、「保育所のバイブル」と言われる保育指針の改訂が行われます。
その第4章の中に 「子育て支援」 が入りました。
その中で保護者自身の主体性、自己決定を尊重した支援を行うことが重要である、と言っています。
続けて「3才になるまでに質の高い保育を受けた子どもは、そうでない保育を受けた子どもに比べて、知的能力と言語発達とで差が見られるが、その影響の度合いは保育施設よりも家庭の影響が大きい」という海外の研究結果を伝えています。
そう言われている中で、今私たち(社福)童心会の臨床保育の実践を通してみると、在家庭の育児よりも良質な群れのいる保育環境での子育ての方が、言語能力も運動能力もコミュニケーション能力も優れていることを、パブリックコメントに発表するつもりです。
改めて次の言葉を思い出しました。
「子どもを良い子に育てるためには一つの村が必要だ!」という、アフリカの諺があるそうです。
そこには、「生みの親」、「育ての親」、「養育者」、「里親」、「良い先生」、「友だち」 が必要だというのです。
私たちはこの言葉を忘れません。
そして子どもたちのために、詩人 萩原朔太郎の「千変万化の恋人」 にもなります。
一年間、ご協力ありがとうございました。
平成 29 年 3月 吉日
社会福祉法人 童心会
理事長 中山 勲